2章1〜3節
2:1 そこで、わが子よ。キリスト・イエスにある恵みによって強くなりなさい。 2:2 多くの証人の前で私から聞いたことを、他の人にも教える力のある忠実な人たちにゆだねなさい。 2:3 キリスト・イエスのりっぱな兵士として、私と苦しみをともにしてください。 |
1節 (復習)パウロはエペソ教会の牧会を任された若いテモテに対して“キリスト・イエスにある恵みによって強くなりなさい”と命じました。私たちを強め、あらゆるサタンの働きを打ち破るために必要なのは、“キリストの恵み”です。それは罪人に一方的に与えられる十字架の恵みだけでなく、あらゆる具体的なキリストによる助けも含んでいます。教会の牧会はこのキリストの恵み、キリストの助けなしにはできないことです。人間の力や知恵でやっていくだけなら、「人間の組織」であって「キリストのからだ」ではありません。
キリストが頭として立っておられる教会は、そこに牧師や長老、役員がいようと、キリストが働いてうごかされるのです。役割りの相違はあっても、それぞれがキリストに頼っているなら、キリストのからだです。キリストが願っておられる教会になっていくためには、私たちの古い肉が削ぎおとされていく必要があります。そのために、「キリストの恵み、キリストの助けにお任せします」と絶えず明け渡していくのです。キリストの恵み(助け)だけが、私たちを強く出来るのです。
2節 “多くの証人の前で”は“多くの証人を通して”と訳せます。テモテの祖母ロイス、母ユニケ(1章5節)を初め、福音を信じ体験した人々の証言をテモテはこれまでも聞いてきました。人々の証しを通して引き継いだ教えを、又次の世代にも伝え委ねていくよう勧められています。
そのゆだね、託すべき人は「教える力のある人」「忠実な人」と言われています。教える力はあっても、忠実でない人にゆだねると、教会は分裂していきます。初代教会における偽教師たちは、教える力のある人でしたが、キリストに(またキリストがかしらである教会に)対して不忠実であったため、自分の教えや、主張を人々に教え分派を引き起こしていきました。逆に忠実ではあるが教える力がないと、やはり教会を混乱させていきます。
「教える力がある」とは、ただ一方的に押しつけていく力ではありません。丁寧に分る様に説明したり、人々の疑問や気持ちも、くみながら、思い込みを絶えず捨てて対話をしていくことが含まれています。
3節 “キリストの恵みによって強められる”(1節)ことを知らなければ、キリストの兵士として苦しむ事は出来ません。“キリストのために苦しむ”中でもキリストの恵みを見出せるように、イエス様のすごい恵みを見せていただいたのです。キリストの素晴らしい恵みを体験した者には“キリストのために苦しむ”恵みも与えられているのです。(ピリピ1:29)
キリストのための苦しみは、ただ苦しいだけでは終わりません。苦しみと弱さの中で“キリストの力が私をおおう”(Uコリント12章9節)という素晴らしい恵みが伴うのです。
“キリストの兵士”は人と戦うのではありません。暗闇の主催者(サタン)と戦うのです
(エペソ6章12節)。同じ敵を持つ時に、私たちは一つになることが出来ます。敵を間違えると、バラバラになり同志打ちをするようになってしまいます。教会が、またそれぞれのグループが、サタンの策略から守られるために、祈りが必要です。どこまでもみ言の約束を続ける祈りが必要です。サタンを唯一の敵とするキリストの兵士同士で、パウロとテモテが祈り合っていたように、神のすべての武具をまといながら(エペソ6章11~ア8節)祈り合う必要があるのです。
質 問
@ ゆだねられた者として、今 特に必要としていることは何ですか。
A 次の人々にゆだねていくべきことは何ですか。
B あなたにとって“キリストのための苦しみ”は何ですか。どのように戦いますか