2章22節〜23節


2:22 それで、あなたは、若い時の情欲を避け、きよい心で主を呼び求める人たちとともに、義と信仰と愛と平和を追い求めなさい。
2:23 愚かで、無知な思弁を避けなさい。それが争いのもとであることは、あなたが知っているとおりです。


ヒメナオとピレトが、「すでに復活は起こった」として、肉体の復活を否定する教えを
広めていました。パウロは、そのことで無益な論争をする方向ではなく、主人である神にとって有益な者となる方向を求めていくようテモテに勧めます。

22節
その勧めの中で、「若い時の情欲を避けなさい」と勧めます。この「情欲」という言葉は
様々な意味をもちます。文脈からして快楽のようなものよりは、若さゆえの短気さ、論争好き、野心、忍耐のなさなどを含む肉欲を総称してパウロはこの言葉を使っているようです。特に誤った教えに惑わされる人たちがいる中で、パウロも論争や対立に巻き込まれる
危険は絶えずありました。また性急に解決しようと焦ることもあったでしょう。でもそうではなく「きよい心で主を呼び求める人たちとともに、義と信仰と愛と平和を追い求める」
ように勧めています。論争し対立していく方向ではなく、ともに主を呼び求め祈りながら
平和を求めていくことで、主にある勝利をえていくようにとパウロは勧めているのです。

23節
ヒメナオたちの教えによって迷っている人たちには柔和な心で訓戒するように次の節で勧められていますが、完全にその教えを土台としている人たちに対しては、無理に説得しようとするのではなく「避けなさい」と勧めています。かえって争いにより周囲をつまづかせるだけだからです。

私たちは何とか間違いを正そうとしたり、福音を早く信じて欲しいと願うあまり、かえって対立関係や論争を生み出してしまうことがあります。また早く問題を解決しようとして性急に動き回って、かえってことを複雑にしてしまうこともあります。そのように自分の力、知恵で解決しようとすることも、肉欲です。そうではなくどこまでも祈りによって
平和を求めていくのです。一人ではなかなか忍耐がないので、心から主を呼び求めている人たちとともに祈りながら、主の勝利を願っていきましょう。


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